不動産クラウドファンディングとの出会い

「Jリート」が立ち上がった当時、業界団体の発行雑誌で「これからの不動産投資は間接金融型から直接投資型に変わる」という記事を目にした。なるほどと思っていたところ不動産特定共同事業法の改正で「小規模」な事業者による小規模不動産特定共同事業の実施が可能になったということで、即(許可を)取得をした。これがきっかけ。それと、エンジョイワークスを知ったのも同じ雑誌で、読んで「すぐに」鎌倉まで会いに行った。そこで事業の内容や実際の取り組みを見せてもらったのも大きなきっかけの一つ。

これまでの事業とのつながり

関空の近くで大きな投資が入っていたことで「大きな土地」ばかり扱っていたけれども、それも長くは続かないと考えていた。そんな頃に、現・社長がインテリアコーディネイトに詳しいこともあって空き家を改装して民泊に使うということを事業として始めた。

そうした経験が起点になって空き家を使った事業をさらに広げようとした際に、明日香村という場所が浮かんだ。明日香村が浮かんだのは、現・会長が30代の頃に訪れた、世界遺産にも登録されているイタリアのサンジミアーノという街と明日香村が似ていたから。素晴らしい街と風景でサンジミアーノという名前は社名にもしたし、自社ビルもサンジミアーノの風景を「イメージ」しながら造ったくらい。ということで実際に明日香村での事業を始めたというわけ。

不動産特定共同事業の実践

その明日香村での事業の第一弾として小型の空き家を一つ手に入れて、その際に必要な資金を元々取得していた小規模不動産特定事業許可を活かして資金を集めた。

これはこれで進んだが、同じ明日香村でもう少し大型の古民家を対象にした事業に取り組網としている(計画している)。少し大型ということもあってこれまでの自社の民泊事業だけでなく、住民や観光客が集まれる場所としてあるいはカフェや小売などのテナント事業も入れていきたいという構想を持っている。実はエンジョイワークスとはまさにこの事業をどう組み立てるかでご一緒している。

 

 

 

 

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矢部智仁 (やべ・ともひと) 

#新しい不動産業研究所 所⻑ 

合同会社 RRP 代表社員 

東洋⼤学⼤学院 公⺠連携専攻 客員教授 

1987年株式会社リクルート⼊社、住宅情報部⾨に配属。2009 年からリクルート住宅総研、 所⻑として業界動向の調査、ロビー活動に従事、⾏政設置委員会の委員等を歴任。 

2014 年に建設・不動産業界を顧客とした経営⽀援コンサルタント企業に移り、地域密着企業の⽀援に携わる。 

2021 年から合同会社 RRP 代表社員東洋⼤学⼤学院客員教授(PPP ビジネス担当)、公益社団法⼈ ⽇本不動産学会監事、国⼟交通省 PPP サポーター。