「地元に顔と姿と存在を見せる」地域密着に徹する不動産業。 会員情報 大阪府 大阪市 丸順不動産株式会社 0 #会員情報 #エリアリノベーション #空き家再生 #大阪府 #大阪市 2022.06.16 小山隆輝さん丸順不動産株式会社 代表取締役昭和39年8月、大阪市阿倍野区生まれ。昭和62年3月、近畿大学法学部を卒業し、大正13年創業で祖父の代から続く丸順不動産株式会社に入社。平成24年に代表に就任。町の不動産屋として地域の困りごとに対応。現在は一般不動産業務以外にも長屋や町家などの既存建物の再生活用を通じて、まちづくりやエリア価値の向上にも取り組む。 平成27年6月、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会総会にて表彰。 平成28年3月、国土交通省の「不動産ストックの再生・活用やその資金調達に取り組むための事例集」に掲載。 平成28年5月、「エリアリノベーション 変化の構造とローカライズ」(学芸出版社)を共著にて出版。 平成29年6月、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会の50周年記念式典にて講演。 この記事で解決できる課題と解決策課題①:顧客と業者という関係性以上になれていない解決策:地域の財産を預かる不動産会社という自覚を持ち、いち早く情報が入る立ち位置と関係性を作った課題②:不動産オーナーが街の変化に気づけずまちに不要な不動産が残る解決策:オーナーさんのお手伝い通じて、不動産オーナーのリスクを抑えながら、町全体の価値につながる不動産活用を一緒に考える。 解決策③:少人数組織ゆえにでキャッシュポイントが少ない解決策:相談される人になることで不動産投資や事業企画の相談対応を換金するなど新たな機会を得ている新しい不動産業研究所の矢部です。この記事ではすでに「新しい不動産業」が目指す人、まちそして不動産への関わり方を実践、ご活躍されている皆様の取り組みの紹介を通じ、研究所のメンバーに①気づきと②手法と③連携を生み出すためのnoteです。①取り組みを読んで「まずは真似してみる、やってみる」②取り組みで使われている手法やツールを「手に入れる相談をしてみる」③②も含め自分の事業について相談や協働依頼など「連携機会」など研究所メンバーに新たなビジネスチャンスを生み出すことが目的です。*今回ご紹介する取り組み・ツールに関してもっと知りたいことや、事業連携のご相談などがあればこちらよりお問合せください。新しい不動産業の実践者・小山さんのプロフィール小山さんが経営する丸順不動産は小山さんで3代目。大正13年に祖父が創業した地域密着の不動産会社を引き継いで現在に至ります。小山さんが地域密着で心がけていることは、いわゆる「狩り」の ような地域の果実を切り取って去ってゆくような分譲事業や、人が入れ替わり転勤もあるような業者ではなく、自社(自身)を差別化するために「自分の顔を見せる」働き方。動き方を通じて、結果的に地域の財産を預かる不動産会社としていち早く情報が入る立ち位置と関係性を作ることを実践されています。「新しい不動産業」視点で考えるキーワード#不動産業1.0#現在の事業領域を深める#半径500mのビジネス#Buy LOCAL#不動産管理業#家守解説。小山さんの実践 時代が変われば使い方が変わる。まちに「今」必要なものとことを目と足で分かるために、自転車で回る時代や社会環境は変化します。環境が変化すれば、不動産としての有用な使い方も変わります。まちの変化に気づかなくては、「今」自分のまちに必要なこと、必要なものに気づくこともできないですし、まちの中で起こっている困りごとにも気づくことができません。しかし、お金を目的に切り売りしたり、まちに必要のない使い方にしたりするような地域に無関心な不動産オーナーがいれば、自分のまちに必要なこと、必要なものに気づいていても何もできないままになってしまいます。そうならないようにするには、そこに住む人々にもまちに関心、愛を持ってもらう必要があります。そういった思いや考え方を軸に、小山さんは地域に「顔を見せる」動きを続けています。具体的には不動産の管理や売買のお世話といった一般的な業務以外に、長屋や町家などの既存建物の再生活用の提案、オーナーさんのお手伝い通じて、不動産オーナーのリスクを抑えながら、町全体の価値につながる不動産活用を一緒に考えています。情報収集は一周回って「リアル」が求められる時代にインターネット上の情報がリッチになることでBからC、CからBへの情報伝達におけるスピードや情報量は格段に上がっています。一方で情報が「溢れる」時代に、自分にとってより有用で適切な情報や人脈に辿り着くことも難しくなっています。現代の適切な情報に辿り着く難しさを解消するには「顔が見える人」「姿勢がわかる人」が間に立つことが有用だと言われています。典型的なものは「口コミ」です。このことはまさに一周回ってレーダー戦(ネット空間にある影を追うかのような情報収集)から「リアル」な接点を通じて生の声を集めることの重要性が再浮上したことを意味しています。小山さんが日常行っていることは、まさにこのレーダー戦を脱して「リアル」を土俵にする戦い方だと言えます。小山さんがまちに起こしている変化小山さんの「まち」の中での詳細な実績は、丸順不動産の公式ブログ「丸順不動産の三代目は毎日なにをしてるんや?」(https://marujun.cocolog-nifty.com/log/cat23840074/index.html)に、小山さんがまちに起こしているさまざまな変化が記されています。丸順不動産の三代目は毎日なにをしてるんや?(公式ブログ) 大正13年(1924年)創業/丸順不動産株式会社の三代目です/阿倍野区・住吉区・東住吉区・平野区を中心に仲介・管理・空き家 marujun.cocolog-nifty.com 例えば「桃ヶ池長屋」プロジェクト。昭和4年建築のいわゆる長屋を平成の時代にふさわしい新しい機能を備えた建物に生まれ変わらせるお手伝いをされています。一方で「新たな住宅」の創造にも関わります。木造瓦葺2階建の旅館だった建物を9階建のマンションに建て替えた事例があります。土地オーナーとは等価交換により住まいと年金がわりの収入を確保(賃貸住戸(4戸)の取得)を実現しつつ、土地を共有する親族にはそれぞれの持ち分を現金化、その他のフロアをコーポラティブ住宅として分譲するというものです。ハードのストック&リノベーションだけにこだわらず、そこに住む方の暮らしや住まい方、財産のあり方までをリノベーションする提案を通じて、自分のまちに必要なこと、必要なものを生み出し、まちの中で起こっている困りごとを解決しています。新しい不動産業への進化を目指す方へ。おすすめポイントはココ。■競合のいない取引で得られる手数料■相談対応をお金に変える。紹介料、コンサルタント料 可能性。キャッシュポイントを増やす不動産管理手数料や仲介手数料という地域密着不動産会社にの基本的な収益の得方(えかた)を変えるのではなく、キャッシュポイント(収益機会)を増やすことが地域密着でエリアマネジメントに関わる強みだと思います。小山さんは顔、姿を見せることで「相談されるポジション」を確立し、相談の中から不動産投資や事業企画の相談対応を換金するなど新たな機会を得ています。こんな人はぜひ一人もしくは数名で地域から得られる付加価値を高めて自社の生産性を向上させているのが小山さんの取り組みです。■事業規模(社員数)を拡大するよりも、地域に貢献する企業にしたい■事業領域を広げるよりも地域密着型不動産業としての領域を大切にしたいもっと深く知りたい方は、登壇動画も合わせてご覧ください