「ミライのための、人づくり」を使命とし、富山県高岡市を中心に総合建設業として、人・自然・文化が調和した豊かな街づくりに真摯に取り組んでいる 塩谷建設 塩谷 洋平 さんにお話を伺いました。
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【インタビュー内容】
▼自社が取り組む不動産に関わる事業は?
▼最近宣伝したいこと・最近の新しいプロジェクトは?
▼不動産業に関係してくる最近気になるプロジェクトは?
▼研究所でこんなことしたい・してほしいことは?
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自社が取り組む不動産に関わる事業
不動産に関わる事業として、ピタットハウスに加盟しているとともに、会社として建築・土木・不動産・住宅販売の部門があるので、デベロッパーとして、設計施工で新築分譲マンションの設計~販売まで、また、宅地造成にも取り組んでいます。
お客様から「取り壊しをしたい」という建物を借りて宿泊業として展開して運営することもあります。
自社の本社の敷地を活用して、不動産業にも取り組んでいます。
まず、本社屋をリノベーションし、社内の働く環境を整えるとともに、本社敷地内の空いた連なる3つの棟を学童保育や重度心身障害者の訪問看護ステーションや高齢者施設として賃貸しています。 また、50年以上前に竣工し8割空室だった「塩谷ビル」をリノベーションし、シェアハウス・ワンルーム・高校のバレー部寮にしている物件もあります。シェアハウスには富山大学の学生や隣接する介護施設にインターンで来ている外国人高度人材のインターン学生や当社社員もごちゃまぜに入居している施設で、シェアハウスでしか経験できない魅力を提供することができています。
近い将来、昨今の災害で住む家がない、建て替えるお金がないような困っている多くの方に何かできないかと考えています。
最近宣伝したいこと・最近の新しいプロジェクトは?
ひとつめは、建設業の人材確保のこと。
人材不足が叫ばれる建設業ですが、当社は毎年平均17名の新卒人材の確保ができています。
これは社員数の約1割。 実は7年間連続新卒採用0人だったという当社の黒歴史があります。
なんとか採用できても、3年以内に8割が離職する。 そのようなことに悩みながら『単に言われた構造物しかつくることしかできない会社に未来はあるのか?』とずっと自問自答していました。
ものづくりができるのが建設業の一番の強みなのだから、自分たちが必要なものを造っていける会社になりたいと思い、自分たちが事業主となって造りたい物をつくりました。
じゃあ次は設計も販売も、不動産も、と挑戦し、できる分野を増やしていきました。
建設業らしくないことにも積極的に挑戦した結果、気がつくと、採用が難しいと言われている現場監督を目指す社員が多く入社してくれるようになりました。
ここ4年で第二新卒含めるとちょうど70名の新卒が入社してくれました。
それと同時に新たな悩みはありますが・・・
また、3年で8割辞めたという過去の反省を繰り返さないために、若手社員とベテラン社員双方にアンケートを取り、わからないこと、知っておいて欲しいことを効率よく学べる社内アカデミーを立ち上げました。
『日本で一番安心して成長できる建設会社を目指す』を若手育成スローガンとし、近年、ようやく仕組みが定着してきました。
結果、3年離職率は10%以下まで低減できました。 最近の新しいPJは、隣地に所得した工場跡地におけるプロジェクトです。
現在、うち一つの棟を、地域の大学・高校の学生によるアイデア募集による活用を検討しています。
先ほどお話しした通り、会社の敷地内では子どもの教育からお年寄りの看取り・介護までできるため、この新しいPJではベンチャー支援もできるというプロジェクトを考えています。
不動産業に関係してくる最近気になるプロジェクトは?
静岡県三島市の加和太建設㈱さんの取り組みに興味があります。
地元に根差した建設会社が、地元でまちづくりをしている。そういった取り組みを実際に見てみたい。
これからは施工できる強みを持った地場建設会社がまちづくりに取り組むからこそ、ブランディングができ、人材も集まってくると感じています。
『街を元気にするのが建設業』と子供達に感じてもらえば、建設業に飛び込んでくる若者が増えると感じています。
そのためにも不動産×建設は非常に重要なです。
研究所でこんなことしたい・してほしいことは?
実際に人と会って、同じものを見ることが大事だと思います。
研究所へ入会したのも、前田薬品の前田さんと一緒に、鎌倉に赴き、エンジョイワークスの社長や社員さんと一緒にサウナに入って、お酒を飲んで、話をしたのがきっかけ。
#新しい不動産業研究所の矢部所長とも会って話をしたが、関わる方のキャリアの話を伺ったり、全国の先進的な事例を聞いたりすることが大事。
色々な方にお会いして、実際にお話を聞いて、引き出しを増やすことが大事です。
経営者だけではなく、現場監督だとしても、色々なアイディアや色々な事例を知っていれば、 現場や建物が出来上がっていく中で、色々な提案が出来たり、色々な切り返しができたりすると思います。
やはり「あそこの会社は不動産やっているから」と言ってもらいたいです。
できれば前向きな若い社員もそういった実際の視察に連れていきたいと思っています。
会員情報
街の未来を創る。塩谷建設
社名:塩谷建設株式会社 お話を伺った人:代表取締役社長 塩谷 洋平